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毛布の種類
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毛布の種類 |
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寝具としての歴史は浅い毛布ですが、加工技術の進歩や新素材の開発によって、機能や使い勝手に優れた毛布が続々と生まれています。今では身近な軽寝具として愛されています。現在の毛布の種類は、天然素材を用いた純毛毛布・綿毛布・シルク毛布と、合成繊維を用いたアクリル毛布の2種類に大別されます。それぞれに特徴がありますので、それを知ってご自分に適した毛布をお選びください。 |
純毛毛布は大別すると、羊毛を素材にした『ウール毛布』と、カシミヤやキャメルなどの獣毛を用いた『獣毛毛布』に分かれます。ウール毛布には羊毛の優れた特性が活きています。吸湿性・放湿性が抜群のうえ、暖かく、弾力性があります。毛布にすると柔らかな心地よい風合いだけでなく、燃えにくく、静電気が起こりにくいことなど、ウールならではの特徴も持っています。反面、天然素材のために虫喰いの心配がありますので、長期保管する場合は、必ず防虫剤を入れましょう。最近ではご家庭でも洗濯できるウォッシャブル加工を施したものや、綿や絹などの異素材との交編毛布など、機能性に富んだ毛布も開発されるようになりました。 |
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ウール毛布と一口にいっても種類はいろいろです。羊毛の中でもメリノ種、さらに良質なサクソン羊を使ったもの、産まれて初めて刈り採った特に柔らかいラムウール、硬いタッチがお好みなら英国羊毛など…。バージンウールだけを使って、国際羊毛事務局(IWS)の品質基準に合格したものには、品質を保証するウールマークがつけられています。97年9月からはさらにゴールドラベルが登場。サクソン羊のような、22マイクロンより細く柔らかな原料を用い、経糸もウールを使用した最高級品にしか、このラベルは付けることができません。 |
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純毛毛布
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純毛毛布の5つの特徴 |
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暖かい
ウールの繊維は一本一本が縮れ、複雑に絡み合った空間にたっぷりと空気を含みます。全容積の60%が空気といわれるほどです。この空気の層が外の寒さを遮断するので、ウール毛布はポカポカと暖かいわけです。 |
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さらっと爽やか
湿気を吸収しては発散するというウールの特性によって、表面はいつも爽やか。 |
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やさしい感触
ウールには30%伸ばしても、切れずに元に戻る弾力性があります。ウール毛布なら体にしっくりとなじみ、丈夫です。 |
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燃えにくい
動物性繊維なので炎にかざしても、黒いコブになるだけ。有毒ガスも発生しません。火事になったらウール毛布をかぶって逃げろといわれるように、燃えにくいのが特徴です。 |
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汚れにくい
ウールには染色に欠かせないアミノ酸が19種類も結合しているので、色合いが美しくなかなか色あせしません。また、湿気は繊維内に吸収するのに、水滴ははじく不思議な働きで汚れにくい性質をもっています。 |
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純毛毛布のお手入れ方法3つのポイント |
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毎日のお手入れ
よく晴れた日には干して、湿気を逃がしてあげることが大切です。ただし、直射日光は厳禁。陰干し、またはカバーやシーツを覆って干してください。取り込んだら、毛並みに沿って一定方向にブラッシングすると、光沢がよみがえります。 |
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お洗濯はクリーニング店に
品質・取り扱い表示にしたがい、ドライクリーニングへどうぞ。風合いを損なうおそれがありますので、ご家庭での水洗いは避けた方がよいでしょう。ご希望でしたらウォッシャブルタイプをお求めください。 |
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長期保管にビニール袋は適しません
風通しのよい日陰でよく乾かし、軽くブラッシングをして、布製の袋または古くなったシーツなどに包んで、なるべく湿気の少ない場所に収納してください。クリーニング店のビニール袋は業務用に使用するもので、家庭の長期保存には適しません。防虫剤もお忘れなく。 |
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獣毛毛布
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獣毛毛布に使われる主な動物 |
羊毛にカシミヤやキャメル、希少価値の高いビキューナなどの獣毛を織り交ぜた『獣毛毛布』は、豊かな風合いが得られます。毛布に使われる獣毛には次のようなものがあります。 |
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VICUNA ビキューナ
南米アンデス山脈の標高4,000m以上の高原地帯に棲息。敏捷で臆病な、ラクダ科に属する動物ですその毛は、動物繊維の中で
最も細く、柔軟で素晴らしい感触をもち、希少価値とともに最高の品位とされています。 |
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CASHMERE カシミヤ
中央アジア・カシミール地方の高原に棲息するカシミヤ山羊のことです。毛色は白、灰、茶褐色があり、カシミヤ特有の軽快さとソフトな光沢、なめらかな感触から世界中の人に広く愛好されています。 |
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CAMEL キャメル
中央アジアの寒冷地隊に飼育されるコブのあるラクダ。その毛は、粗い刺毛と柔らかい肌毛からなっています。肌毛は保温性に富み、軽くしかも強靭。上品な光沢を持つ独特のキャメル色が特徴です。 |
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ALPACA アルパカ
南米アンデス山脈の高原地帯に棲息するラクダ科の動物で、家畜として飼育されています。その毛は細くて長い羊毛状で保温性、耐久性に優れ毛色の多彩さ(黒、白、灰、褐色など)と品のよい光沢を誇っています。 |
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アクリル毛布
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マイヤー毛布 |
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カールマイヤー編機で編み上げた、ニット生地の片側を捌き(さばき)加工し、2枚の生地を張り合わせた毛布です。ミンクを思わせるようなソフトタッチで、暖かな風合いが魅力ですが、張り合わせのため、約2.4~3.0kgと重いことが気になります。 |
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ニューマイヤー毛布 |
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編み上げた生地の両面に仕上げを施した1枚の毛布です。軽いうえに、毛抜けや毛玉になりにくく、収納性がラクで扱いやすいことが人気のようです。ここ数年は新しいタイプの『総詰めニューマイヤー毛布』が登場しました。新しく極細繊維が開発され、今までよりも目の摘んだ製品に仕上がりました。きめの細かい肌触りのよさが人気の秘密です。『総詰めニューマイヤー毛布』は家庭でお洗濯できることも大きな魅力です。タンブル乾燥は避け、柔軟仕上げ剤を使うことをおすすめします。干した後、取り込む際にブラッシングすると、パイルの風合いが良くなります。 |
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アクリル毛布の選び方 |
アクリル毛布は多少高くても、目の摘んだ手触りの良いものをおすすめします。細い繊維を使ったものほど毛の密集度が高く、空気を多く含みます。安い毛布ほど使っているうちに、立毛仕上げしてある表面の毛が、筆のようによれてしまいます。また、抗菌防臭・消臭・静電性など、いろいろな付加価値をつけやすいのもアクリル毛布の特色です。張り合わせた内側に、薄くわたを入れてサンドイッチにした『わた入れ毛布』などもあります。羊毛わたや遠赤外線効果や防ダニ効果のある詰め物が入った機能性商品などもあります。
合成繊維を素材とする毛布の大半はアクリル毛布です。織り毛布やタフト毛布はほとんど姿を消し、張り合わせタイプの『マイヤー毛布』が主流です。ここ数年は、軽くて肌触りのよいニューマイヤー毛布に人気が移りつつあります。天然素材の毛布に比べて、発色性に優れ、色柄の鮮やかな表情が目を楽しませてくれます。また、比較的価格が手頃で、虫喰いの心配がないことも魅力です。反面、若干重く、吸湿性に乏しく、静電気を起こしやすいという点も併せ持ちます。 |
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シルク毛布
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シルク毛布 |
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繊維の女王といわれる絹100%の毛布です。保温性・通気性・吸湿性・放湿性に優れ、美しい光沢をもつ“絹”。優しく爽やかな肌触りが体に添って包み込みます。また、静電気が起きにくく、ホコリやチリを寄せ付けませんから、アレルギー体質の方にも安心です。シルク毛布は肌の一番近くでお使いください。絹ならではの感触が楽しめるだけではなく、絹を肌側につけることで、体の熱や水分がすばやく外側に移動し、発汗がスムーズになります。 |
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シルク毛布のお手入れ方法 |
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毎日のお手入れ |
朝起きたらイスの背もたれなどを利用して、しばらく広げて湿気を逃がすようにしましょう。日光に当たらないように、窓側は避けましょう。時々ブラッシングすると、パイルの風合いが良くなります。
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お洗濯はクリーニング店に |
品質・取り扱い表示にしたがい、クリーニング店へどうぞ。シミや汚れは、クリーニングに出す前に目印をつけておくとよいでしょう。ご希望でしたらウォッシャブルタイプをお求めください。
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収納 |
日頃の収納は、押し入れの一番上に乗せましょう。乾燥剤を入れ、湿気がこもらないように注意しましょう。長期保存の場合は、防虫剤を絶やさないようにすることがポイント。時々出して、風通しの良い日陰に干すと、いっそう長持ちします。 |
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綿毛布
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綿毛布はこちらから |
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ウール・カシミヤ毛布
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シルク毛布
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アクリル毛布
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